FAQ

よくあるご質問

Q パートタイマー就業規則、嘱託社員規程は必要ですか?
A. 正社員と処遇に違いをつけるのであれば、別途就業規則が必要と考えます。

通常の就業規則は、正社員に適用されることが予定されています。そのため、賞与・退職金・特別休暇・休職制度等の、正社員向けの制度が規定されていることが多いかと思います。こうした正社員用就業規則のみが作成され、「パートタイマー及び嘱託社員等については別途定める。」と記載されるのみで、「別途」が存在しないケースがあり、これは雇用区分を明確化するという観点からリスクがあると考えられます。

労働契約法第12条においては「就業規則で定める基準に達しない労働条件を定める労働契約は、その部分については、無効とする。この場合において、無効となった部分は、就業規則で定める基準による。」と規定されています。

パートタイマー及び嘱託社員に関する別途規程を作成せずに、個別労働契約で個別対応するという方法は、これに抵触する可能性があります。例えば、就業規則には「賞与を支給する」と記載されているのに、パートタイマーの労働契約書には「賞与無し」と書いてあるような場合です。このような場合は、正社員用の就業規則を適用除外した上で、「パートタイマー就業規則」を別途作成し、その中に「賞与無し」と記載することが求められます。規程の適用範囲の問題は、上場準備を行う上で重要な論点です。

なお、パート有期法の施行により、2021年4月1日以降、中小企業を含めて全ての企業に対して同一労働同一賃金の適用がされます。「職務の内容」「職務の内容・配置の変更の範囲」については、規程上でも区別されるように注意する必要があります。

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